クライミングシューズ選びで失敗しない為に
クライミングシューズ選びは、失敗したことの無い人を探す方が大変なほど、難しく厄介なものです。しかし、目的を持ち、ポイントを抑えて選べば、失敗する確立は大分減らせることができ、シューズ選びがより有意義なものになります。
シューズ選びの失敗をできる限り減らす為に、クライミングシューズの使い方やその特徴、それからクライミングシューズの選び方で注意するべきポイントをリストアップしながら、全5ページにわたって紹介していきたいと思います。

クライミングで最後に頼れるものは、自分の体とクライミングシューズです。
皆様がよきパートナーと出会うために参考にしていただければ幸いです。

試し履き

いきなりですが。インターネットでシューズをご購入される方は、近くにクライミングシューズを買えるお店が無い方がほとんどだと思いますので、「試し履きしたいと思ってもできないのです」と怒られますでしょうが、クライミングシューズを選ぶポイントとして、やはり「試し履き」は外せない項目なのです。

クライミングシューズは、モデルによって「表記が同じでも、実際のサイズ感が異なる」ものがほとんどです。いくらクライミングシューズのサイズ換算表を見たところで、それが実際のサイズとは限りませんし、自分の足の形に合ったシューズなのかどうかは、やはり履いてみないことにはわかりません。

マーブーオンラインショップでは、クライミングシューズのご返品・交換を承っております。万が一お買い求めになられたシューズを履いてみてサイズ感が違ったり、お気に召さなかった場合は、ご返品もしくは、在庫がある場合には異なるサイズと交換が可能です。※往復送料のみご負担下さい。

また、シューズの種類やサイズ選びについてご不安な方、初めてクライミングシューズを買う方、次のステップに進む為にどういったシューズを選べばよいか等、どうぞお気軽にEメールやお電話にてご相談ください。



初心者に適したシューズ

話が長くなるので、まずは当店で初めてのクライミングシューズにオススメしているシューズを例に、どういったアプローチでシューズを選ぶのかを見てみましょう。

結論として、初心者の方が1足目に買った方が良いシューズは、「柔らかいソールで癖の無いシューズ」が一番良いと思います。硬いシューズで登っていると、立ち込みの際にシューズに頼っている部分が大きいので、足の力が付きにくくなります。柔らかいソールであれば、足の力も必要になりますので、自然と足の力が成長していき易いのです。また、ソールが柔らかいシューズは、足裏の感覚が分かりやすいので、足が滑っていく感覚や、どの指が一番接地しているかなどの情報が多く、特にフットワークが身についていない初心者の方には最適だという考えです。

そういった裏付けがあって、色々なシューズが初心者用シューズとして良く雑誌や店頭で紹介されているわけであります。

さて、そこで当ショップとして初心者の方にオススメするのがもちろん、ファイブテンのモカシムです。ベルクロが付いているモカシムオンサイトではなく、ただの「モカシム」です。
※モカシムオンサイトは、モカシムとは剛性やソールの硬さが異なる全く違うシューズです。
レザーのスリッパは履き込んでいくとかなり伸びるのでサイズ選びが難しいモデルですが、多少サイズがずれてても全然問題ありません。モカシムは変幻自在。気がつくと貴方の足にピッタリフィットしてきます。ヒールフックが脱げてしまうのはご愛嬌、テクニックでカバーです。
ソールが適度に柔らかく、足の裏の感覚情報が抜群で、クセが無く、どのような足型の人でも大抵フィットします。力を加えれば滑らず、油断すればすぐ滑る。曲げれば曲がり、立とうとすれば立つ。そうやってニュートラルな感覚からフットワークを学べるクライミングシューズです。

モカシムは、クライミングを初めたばかりの方がフットワークを身に付けるのに一番適したシューズだと思いますので、当店ではモカシムがイチオシのお薦めとなっているのですが、さてさて、こんな考え方、アプローチでクライミングシューズを選んでいくわけです。
そもそもモカシムも一例にしか過ぎません。もし、選ぶ基準が、「上達の為のシューズ」ではなく、「より高いグレードを登れるシューズ」だった場合、話は変わってきます。高いグレードを登るだけなら、その課題、岩質、場面に合わせて、それに特化したシューズ選びになってくるわけです。

自分に最適なシューズを見つける方法。クライミングシューズの役割、そもそもフットワークとは?
・モカシム(ファイブテン)



クライミングシューズとは

まずはクライミングシューズというものの特長を知りましょう。

クライミングシューズとは、ゴムを底面に貼り付けた、クライミング専用のシューズです。
特殊なシューズですから、履き方も特殊。
小さいスタンスにも立ち込めるように、自分の足の実寸よりも小さいサイズをチョイスします。
クライミングシューズ選びで失敗しない為に
私は大きめに履いていますが、それでも爪先は中である程度曲がっています。

10年前は、シューズはきつければきつい方が良いと言われていました。今もそう言われることがあります。が、それも一概にいえません。もちろんサイズ選びにも岩質や課題との関係があります。緩い方が爪先の自由度が高く、ストレスが無いなどの利点があったりもします。
どうすれば理想のサイズを見つけられるのか。まずはシューズの使い方と、それぞれのシューズの特徴をある程度知識として持っておくことです。 では、クライミングシューズの使い方とシューズそのものの特長、その双方向から見ていきましょう。


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